越前松島水族館
2002年8月

 福井県・越前松島水族館に行った。
 距離でいえば、のとじま水族館より近いくらいなのに、まだ一度も行ったことがなかった。夏休み期間中は夜遅くまで営業しているということで、午後になってから出かけた。
 切符を買い、入場してまず驚いた。水族館という施設は海辺にあることが多く、越前松島水族館もそうなのだが、名前のとおり越前松島という景勝地のただ中にあって、敷地内からその独特の景観が一望できるばかりか、直接海に下りることもできるのだ。

 タイミングよく、入場すると間もなくイルカショーが始まった。ハンドウイルカが6頭、そのうち4頭がショーに出る。水槽と客席が近い。水族館は結構な数を見ているが、ハンドウイルカをこれほど近くで見た記憶はない。掲載した画像は、もちろんズームレンズを使い、更にトリミングもしたものだが、それでもかなり近いことは伝わるのではないだろうか。

 ゴマフアザラシの水槽でも然り。昼間の給餌は外で行ない、ここでアザラシの機嫌がよければ背中に触ることができる。
 フンボルトペンギンもイワトビペンギンも、ご覧のようにどアップで撮れる。善くも悪くもすっかり人に慣れているようだ。


 ところで、ショーが終わり、トレーナーたちも退場したあと、なぜか突然ハンドウイルカが水から上がってポーズを取ってくれた。ご褒美がほしいとか、お客のしぐさをトレーナーの指示と間違えたとかではなく、純粋に趣味か遊びとして『座礁』を楽しんでいるらしい。

 やがて、夏の長い日が暮れてきた。北陸では、太陽は海に沈む。

 最初に書いたが、夏の目玉は夜間営業だ。照明を落とした屋内の水槽では、マツカサウオの発光器が観察できる。
 屋外の水槽も様子が一変する。昼間はくたびれて見えたカマイルカは、暗い水槽を猛スピードで泳ぎ回っている。時折聞こえる激しい呼吸音が上がって、特徴のある背びれが黒い水面を切る。
 ここで突如、デジタルカメラの電源が入らなくなって焦った。帰宅してみれば、気付かぬうちに30枚あまりも撮影しており、電池が切れただけだった。



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